お客様から電話がかかってきたとき、即座に状況がわからず「担当から折り返します」と言って電話を切る。
中小企業の現場ではよくある風景ですが、経営者の皆様、これに「強烈な危機感」を感じていらっしゃいますでしょうか?
「まあ、佐藤君に任せているから大丈夫だろう」 「うちは少数精鋭だから、阿吽の呼吸で回っている」
そう思っているうちに、会社の足元は少しずつ崩れています。
お客様からすれば、「御社(会社)に仕事を頼んでいる」つもりです。「佐藤さん個人」に頼んでいるわけではありません。
しかし、実態は「佐藤さんしか知らない」「佐藤さんがいないと何も進まない」ことだらけ。
従業員数が3〜4名のうちは、社長の記憶力や、デスク越しにすぐ聞ける距離感でなんとかなっていました。
しかし、社員が10名近くになってくると、この「顧客管理の属人化」は、単なる不便さを超えて「経営リスク」に変わります。
- 担当者が急病で休んだら、商談が止まる。
- ベテラン社員が退職したら、顧客リストごと持ち出されてしまう。
- 「言った言わない」のトラブルが起きても、履歴が残っていない。
- 引き継ぎに膨大な時間がかかり、新人が育たない。
今回は、Salesforceやkintoneのような高機能・高額なシステムを使わずに、この問題を解決する「身の丈に合った顧客管理(脱・属人化)」の方法をお伝えします。
- エクセルでの顧客管理は「共有」と「スマホ対応」で必ず限界が来る
- 大手CRMツール導入の失敗原因は「機能が多すぎて現場が入力しない」こと
- SmallTechなら「必要な項目だけ」のシンプルな台帳が月額1万円〜で作れる
あなたの会社は大丈夫?「属人化レベル」チェック
まずは、御社の現状がどれくらい危険か、簡単なチェックリストで確認してみましょう。
- 顧客名簿が、各営業担当の「個人のスマホ」や「手帳」の中にある
- 社内の共有フォルダにある「顧客管理表.xlsx」は、誰かが開いていると編集できない
- 「最新の顧客リストどこ?」と聞くと、「あ、俺のデスクトップにあります」と言われる
- 担当者がインフルエンザで休むと、お客様からの問い合わせに即答できない
- 過去のトラブル履歴や、値引きの経緯を知るには、担当者の記憶を頼るしかない
3つ以上当てはまる場合、赤信号です。 「担当者が辞めたら、その顧客も一緒にいなくなる」という時限爆弾を抱えている状態と言えます。
なぜ、中小企業の「脱・属人化」は進まないのか?

「顧客情報を共有しよう」と号令をかける会社は多いですが、うまくいっている会社はごくわずかです。
失敗するパターンは、大きく分けて以下の2つに集約されます。
1. エクセル管理の限界(共有できないストレス)
まずはコストをかけずに始めようと、社内の共有フォルダ(NASやサーバー)に「顧客管理表.xlsx」を作ります。
最初の数ヶ月はいいのですが、運用していくうちに必ず以下の「エクセル地獄」に直面します。
「読み取り専用」地獄
誰かがファイルを開いていると、他の人は編集できません。「誰だよ開いたままにしてるの!」「あ、ごめん俺だ」……こんな不毛なやり取りで業務が止まります。
そのうち、「後で入力しよう」と思って忘れ、データが古くなっていきます。
ファイルが先祖返りする
「コピー ~ 顧客管理表.xlsx」「顧客管理表_最新.xlsx」「顧客管理表_最新_final.xlsx」のようなファイルが乱立し、どれが本当の最新か分からなくなります。
最悪の場合、誰かが古いファイルに上書きしてしまい、昨日の更新分が消えてしまうこともあります。
スマホで見れない(最大の欠点)
これが現代において最大の問題です。営業担当が出先からお客様の住所を知りたい時、重たいエクセルファイルをスマホで開くのは至難の業です。
結局、会社に電話して「事務の田中さん、〇〇商事の住所教えてくれない?」と頼む羽目になります。これでは、田中さんの仕事も止めてしまいます。
2. 大手ツールの罠(機能が多すぎる)
「じゃあ、CMでやってる有名なツール(CRM/SFA)を入れよう」と、一念発起して導入するケースです。 しかし、これも失敗率が非常に高いのが現実です。理由はシンプルで、「機能が多すぎて使いこなせないから」です。
大手CRMツールは、大企業の複雑な営業プロセスに合わせて作られているため、入力項目が数十個〜100個近くあります。
「商談フェーズ」「確度(A/B/C)」「競合情報」「ネクストアクション予定日」「リードソース」……。
忙しい現場の社員にとって、これらの入力は「ただの苦行」でしかありません。
「今日はお客さんと世間話をして仲良くなった」というシンプルな成果さえ、入力する場所が分からないのです。
結果、毎月数万円のランニングコストを払っているのに、中身はスカスカの「空っぽの箱」が出来上がります。
「入力が面倒くさい」と感じた瞬間、そのシステムは死んだも同然です。
解決策:SmallTech流「ミニマム顧客管理」

私たちSmallTechが提案するのは、パッケージソフトではありません。 「御社の業務に必要な項目しかない」オーダーメイドのデータベースを、低コストで構築する方法です。
イメージとしては、「エクセルの手軽さ」と「Webシステムの便利さ」をいいとこ取りした仕組みです。 Googleの技術(AppSheetやGAS)を活用することで、驚くほど低コストかつ短期間で導入できます。
このシステムでできること(具体例)
1. スマホで「3秒」検索
出先から「社名」の一部を入れるだけで、お客様情報が出ます。そこからワンタップで電話をかけたり、Googleマップで場所を表示したりできます。
「住所をカーナビに入力する時間」すら不要になります。
2. 超シンプル入力
現場が入力するのは「訪問日時」と「会話メモ」だけ。選択式にすれば文字入力すら不要です。「次回アポ」などの余計な項目は、必要なければ作りません。
現場の職人さんでも、指一本で報告が完了します。
3. リアルタイム共有
誰かが入力した瞬間に、社長のスマホや社内のPCにも反映されます。「佐藤さんが今、あのお客さんと話したんだな」と手に取るように分かります。
もちろん、「読み取り専用」のエラーなど起きません。何人でも同時にアクセス可能です。
比較:エクセル vs 大手ツール vs SmallTech
それぞれの違いを比較表にまとめました。
| 特徴 | エクセル | 大手CRMツール | SmallTech |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 0円 | 0円〜 | 10万円〜 |
| 月額費用 | 0円 | 数千円 × 人数分 | 1万円〜 |
| スマホ対応 | × 見づらい | ○ 対応 | ◎ 現場特化 |
| カスタマイズ | △ 関数で頑張る | △ 制限あり | ◎ 自由自在 |
| 定着率 | 属人化しやすい | 低い(難しい) | 高い(簡単) |
大手ツールは「1ユーザーあたり月額1,500円」などの従量課金が多く、社員が10人いれば毎月15,000円、年間18万円がずっとかかり続けます。しかも、使わない機能に対してもお金を払うことになります。
SmallTechなら、何人で使っても月額費用は変わりません。「社員が増えるほどお得」になる料金体系です。
導入でどう変わる?(卸売業A社様の事例)
実際にこの「ミニマム顧客管理」を導入された、従業員12名の卸売業・A社様の事例をご紹介します。
【Before】導入前の課題
創業30年のA社様では、ベテラン営業担当者の頭の中にしか顧客情報がなく、その方が定年退職した際に、顧客の引き継ぎが全くできませんでした。
「あのお客様は、いつどんな商品を好んで買っていたか?」「誕生日に何を贈ると喜ばれたか?」という濃い情報が失われ、結果として売上が一時的にダウンしてしまいました。
【After】導入後の変化
「社名・担当者名・過去の納品履歴」だけが見れるシンプルなアプリを導入。
日々の活動履歴がスマホから簡単に残せるようになったため、「誰がどのお客様と、どんな話をしているか」が全社員に見える化されました。
引き継ぎが0秒に
新人が入っても、過去の履歴を見れば「このお客様は月末に連絡すると良い」「社長はゴルフが好き」などの傾向がすぐに分かります。
引き継ぎのために膨大な資料を作る必要がなくなりました。
機会損失の防止
担当者がインフルエンザで休んだ際も、別の社員が履歴を見て「先日のお見積もりの件ですね」と即座に対応できました。
お客様からすれば「しっかり情報共有されている会社だ」という信頼に繋がります。
社長様からは、「顧客情報が個人の持ち物から、会社の資産に変わったことが一番の成果だ」と喜ばれています。
- 担当者が休んでも、他の社員が即座に対応できる(機会損失ゼロ)
- スマホで履歴が見れるので、商談前の予習ができる
- 「言った言わない」のトラブルが激減する
SmallTechだからできること(IT顧問の強み)

SmallTechは、単に「アプリを作って終わり」ではありません。
私たちは「ITコンサルタント」であり、「中小企業診断士」でもあります。
システム開発はあくまで手段です。「IT顧問プラン(月5万円)」をご契約いただければ、蓄積された顧客データを使って、さらに売上を伸ばすための施策もサポート可能です。
年賀状・お中元リストの自動作成
住所録からボタン一つで印刷用データを作成します。年末の事務作業がなくなります。
休眠顧客の掘り起こし
「半年以上連絡をとっていないお客様」だけを自動で抽出し、アプローチリストを作成します。
一斉メール配信
新商品の案内などを、対象のお客様だけに一斉送信する仕組みも構築可能です。
「貯まったデータをどう売上に変えるか」という経営戦略まで一緒に考えるのが、私たちのスタイルです。
よくある質問(FAQ)
導入を検討されている方から、よくいただく質問にお答えします。
Q. 今のエクセルデータを移行できますか?
A. はい、可能です。現在お使いのエクセルデータをお預かりし、クリーニング(整理)した上で新しいシステムに移行します。この作業も初期費用に含まれています。
Q. セキュリティは大丈夫ですか?
A. Googleのセキュリティ基盤を利用するため、非常に堅牢です。また、権限設定により「社長しか見れない項目」や「編集できない項目」などを細かく設定することも可能です。
Q. パソコンが苦手な社員でも使えますか?
A. はい。基本的には「タップするだけ」「選ぶだけ」の画面設計にします。キーボード入力が苦手な方でも問題なくお使いいただけます。
導入時には、現場向けの説明会も行います。
まとめ:顧客情報は「会社の命」です
顧客情報は、個人のスマホや手帳の中に放置していいものではありません。
それは会社の命であり、未来の売上を作る最も大切な「資産」です。
「うちは人数が少ないからまだいいや」と思っている今こそが、整理を始めるベストなタイミングです。人数が増えて、データが散逸してからでは、整理するだけで膨大なコストがかかってしまいます。
手書きのノートでも、バラバラのエクセルでも構いません。「これ、システム化できる?」と見せていただくだけでも大丈夫です。
まずは現状を整理するお手伝いをさせてください。
